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2009年7月の4件の記事

2009.07.29

民主党マニフェストに出てくる知的財産

民主党がマニフェストを公開しました。知的財産に関連する記載はあるでしょうか?

民主党 web-site
民主党 web-site 民主党の政権政策Manifesto2009

マニフェストの中に知的財産に関連する記載が1ヶ所ありました。

○アジア・太平洋諸国をはじめとして、世界の国々との投資・労働や知的財産など広い分野を含む経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)の締結を積極的に推進する。(23ページ。←PDFファイルでは12ページ右側欄になります(8月3日追記))
他に知財に言及している記述はなさそうです。

今回民主党は「国民の生活が第一。」という言葉を掲げています。税金のムダづかいを無くし,子育て・教育、年金・医療、地域主権、雇用・経済に集中的に使っていくと述べています。このような考え方の下では,知的財産がマニフェストで大きく取り上げられることは難しいかもしれません。


ところで,民主党はマニフェストの他に民主党政策集を公開しています。

民主党政策INDEX2009

この政策集とマニフェストの関係について,以下のような記事がありました。

【09衆院選】民主マニフェスト 政策集に比べ“左派”色控えめ
「われわれが選挙で国民に示して約束するのはマニフェストであり、政策集は公約ではない」
民主党の政調幹部はこう強調する。
政策集に書かれているものは党としての政策ではあるけれど今回の選挙で約束するものではない,という位置づけなのでしょうか。

この政策集の方にはいくつか知財に関する記述があります。以下,政策集からの引用です。


インターネットを用いたコンテンツの2次利用促進
過去に放送されたテレビ番組(コンテンツ)をインターネットで2次利用する場合には、すべての権利者から許諾を得なければならず、2次利用はなかなか進んでいません。インターネット上でのコンテンツの活用を図るため、著作権の保護に配慮しつつ、著作権処理の円滑化に向けて抜本的な検討を進めます。
特に、権利処理が困難な過去のコンテンツの再利用を円滑化するための措置を早急に検討します。

アジア外交の強化
中国、韓国をはじめ、アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げます。
東アジア共同体の構築を目指し、通商、金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策等の分野において、アジア・太平洋地域の域内協力体制を確立します。
アジア・太平洋諸国をはじめとして、世界の国々との間で投資・労働や知的財産など、広い分野を含む経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)の締結を積極的に推進します。

ものづくり政策の推進
わが国の製造業が国際競争力を維持していくためには、製造現場における「ものづくり力」をさらに向上させていくことが重要です。「ものづくり人材」の確保、熟練技能者の退職に伴う技能継承教育の推進、研究開発投資の促進、知的財産の利用促進などの支援を行います。

知的財産立国の実現
国際競争力の強化、科学技術の振興を図るために、知的財産権の強化に取り組みます。知的財産基本法をさらに具体化し、中小企業・ベンチャー企業に対する支援強化、知的財産紛争処理能力の強化、知的財産権に関する専門家の育成、地域をはじめとする産学の連携強化、研究開発予算の見直し、研究者の意欲向上につながる環境の整備、技術移転機関(TLO)の充実、模倣品対策や特許権侵害対策の強化を進めます。

セーフガード発動の弾力化
貿易自由化に加えて、ドーハ・ラウンドの交渉対象となったダンピング防止措置などの貿易ルールも含む幅広い分野について議論を促進し、貿易制限的な措置や知的財産権侵害が行われないよう規律強化を求めていきます。また、急激な輸入自由化等により深刻な影響をこうむる場合には、世界貿易機関(WTO)協定で認められる範囲内でセーフガードが十分に機能するよう、発動手続きの弾力化などに努めます。


ここまでが引用です。漏れがあるかもしれませんが,ざっと見たところこんな感じでした。他に技術開発や中小企業支援,起業・ベンチャー支援の項目など,知財が関連していそうなものがいくつかありますが,明確に知財に関する言葉が記載されていたのはだいたいこれくらいです。これらの政策の中で,外交の部分が今回マニフェストに取り上げられたのだと思います。

ところで,これらの政策の中でちょっと気になる記載があります。マニフェストには載っていない部分なのですが,「知的財産立国の実現」の中の「国際競争力の強化、科学技術の振興を図るために、知的財産権の強化に取り組みます。」という部分です。知的財産権の強化=国際競争力の強化、科学技術の振興なのか? この点が気になりました。


さて,今後,他の各党もマニフェストを公開していくと思います。それらの中で知的財産はどのように扱われているでしょうか? あるいは全く言及されていないかもしれません。注目しましょう。
 

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2009.07.21

twitter,始めるならいま。

twitterを始めるなら,いまがいいかもしれません。理由は選挙です。

このところtwtterを始める政治家が増えています。

Twitter議員
http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter%E8%AD%B0%E5%93%A1

本日衆議院が解散しました。選挙に向けてこれからさらにtwitter議員が増えるかもしれません。

私は多くのtwitter議員をフォローしているのですが,なかなかおもしろいです。普段はニュース番組などメディアを通してしか知ることができない政治の現場の様子が,それなりに生々しく伝わってきます。今日開催された両院議員懇談会の様子も中継されました。

両院議員懇談会をTwitterで生中継 橋本岳議員が
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0907/21/news038.html

これからもっとtwitter議員が増えて,様々な政党,議員のつぶやきを見られるようになれば,より客観的に政治の様子を知ることができるようになるかもしれません。

ときにはtwitter上で議員同士の議論が始まるかもしれません。これはおもしろそうです。そしてtwitterでは,TVの政治討論番組とは違って,我々は見ているだけではなくその議論に参加することだってできるのです。


ところで,現在の公職選挙法の下では,選挙期間になるとつぶやきも大きく制限を受けそうです。

「Twitter」のつぶやきもダメ? 公職選挙法の逆効果
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT06000020072009

しかし,いまtwitterを始めれば,選挙期間が始まるまではいろんなつぶやきを見ることができます。さらに,選挙期間になるといきなりつぶやきがなくなってしまうという現状をリアルタイムで体験することができ,それに対して何かを感じるかもしれません。

ということで,twitterをいま始めるのはよいかもしれません。


twitterを始める方法については,検索すればたくさんの情報が見つかります。twitterがおもしろいかどうかについては,これもググればいろいろ出てきますが,別に始めるのにお金が必要というわけでもないし,つまらなければやめればいいので,とりあえずスタートしてみることをおすすめします。

フォローするアカウントについては,参考になる情報が検索すればいろいろ出てきます。たとえばこちら。

フォローすべき OR フォローするべき - Google 検索
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&safe=off&rlz=1B3GGGL_jaJP311JP312&num=100&newwindow=1&q=%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%8D+OR+%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%B9%E3%81%8D&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

いろんな業界の著名人,経営者,音楽家,芸能人,企業,メディア,自治体など,いろんなアカウントがあります。著名人同士のやりとりを直接見られるのはなかなかおもしろいです。今日はこんなニュースがありました。

有名人のTwitter利用が加速 広瀬香美さん、勝間和代さんのすすめで開始
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0907/21/news022.html


知財関係の人のアカウントも増えてきているので,そのうちまとめてみたいと考えています。具体的には,パテントリンク(http://www.patentsalon.com/links/)の中に,知財系twitterアカウントのページを作って掲載します。

とりあえず,このブログを読んで掲載してもよいよという方がいらっしゃいましたら,twitter経由でお知らせください(私のアカウントはこちら→ http://twitter.com/otsubo)。ある程度の数になったら掲載してみようと考えています。

「自分は知財のことばかりつぶやいているわけではないから」という心配は全く不要です。twitterは単なるつぶやきですから。わたしのつぶやきも知財ネタはごくごくわずかです。

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2009.07.01

弊社の目的とかポリシーとか座右の銘とか

弊社の決算月は6月です。今日7月1日から新しい期がスタートしました。第6期目です。今期もよろしくお願いいたします。いつもありがとうございます。

期の初めということで,弊社の目的などについてまとめてみました。内容は今までブログや講演などで話したものばかりです(目的やポリシーは簡単に変わるものではないので当たり前か)。


弊社の目的
知的財産に関する情報を流動させることにより,知的財産の活用を促し,もつて産業・文化の発達・発展を通じて,幸福な社会の実現に寄与する。

弊社のポリシーとか座右の銘とか
継続は力なり
人に迷惑をかけなければ何をやっても良い
自分が(自社が)できることをやる
北風と太陽の太陽でいく
淡々粛々
好きなことをやって,誰かが(社会が)喜んだとき,掠り(かすり)をいただく


弊社の活動は大きなものから小さなものまで,全てが目的を達成するためのものです(特許法第1条と同じ)。

この目的を達成するための考え方がポリシーとか座右の銘とかで,この下にさらに具体的な内容が続きます(たとえば自由度の確保は最優先とか固定費は悪とか何でも通し番号を付けるとか)。

目的やポリシーや座右の銘については,それぞれに対してしっかり思い入れがあって,これを語り出すと軽く一晩経ってしまうのでやめておきますが,大切なものをひとつだけ軽く説明します。

「継続は力なり」は,弊社にとって目的の次に重要なキーワードです。この言葉は,「継続することはとても大切である。だから一度やると決めたことは,どんなことがあっても頑張って努力して必ず継続する。決してあきらめてはいけない」というような意味でよく使われると思いますが,弊社の「継続は力なり」はちょっと違います。

弊社では継続することが本当に大切だと考えています。パテントサロンの更新をやめることは絶対にできません。

継続することが本当に大切だと考えているので,頑張らなければ継続できないようなことはやりません。だって頑張れなかったら止まってしまうから。長く継続していると,ときには頑張れないこともあるんです。継続が本当に大切だと考えているからこそ,頑張らなくても継続できるものをやる,頑張らなくても継続できる方法を考える,このようにとらえています。

そして,頑張らずに継続できる方法,言い換えれば,いかに楽に業務を行うかとか,いかに自由に業務を行うかについては,いつもいろいろ考えています。たとえば「楽に業務を行う」ことについて考えてみると,これは単に作業量を減らすとか作業を簡単にするというだけではありません。作業量は増えるのだけれどこっちの方が楽しくて続けられるということだってあるのです。たとえば,プラモデルを作ることがが好きで毎日でも作っていたい人はたくさんいると思いますが,そんな人に「あなたの作業量を減らすために完成品を用意しました」と言ってもその人は楽しくありません。そんな感じです。

う~ん,やっぱり長くなってしまう。「継続は力なり」についてだけでもまだまだ語りたいことはたくさんあります。継続するためのいろんな工夫とか,そもそもなぜ継続が大切なのかとか。しかし長くなるのでまたの機会にします。他のポリシーなどについてもいずれ紹介したいと思います。

ということで,今後ともよろしくお願いいたします。

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メールマガジン「日刊知財」一時配信停止に関するお知らせ

日刊知財をご購読いただいているみなさま,いつもありがとうございます。

日刊知財は4つのメールマガジン配信システムを使って配信しています。そのうちの1つ,まぐまぐ!(http://www.mag2.com/)が,現在システムメンテナンスを行っています。

7月1日~7月3日 システムメンテナンスのお知らせ
http://www.mag2.com/info/

このシステムメンテナンスが行われている間,まぐまぐ!経由で日刊知財を購読されている方(約650アドレス)には,日刊知財が配信されませんのでご了承ください。

当日のお知らせになってしまいまして申し訳ございません。なお,まぐまぐ!経由で配信されている日刊知財のタイトルには,以下のように「[まぐまぐ版]」の文字が付いています。

日刊知財 2019号[まぐまぐ版]

まぐまぐ!のシステムメンテナンスが予定通り終了すれば,7月6日(月)配信分から通常通り配信いたします。

いつもありがとうございます。
よろしくお願いいたします。

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