一瞬一瞬を悔いのないように生きているか?
この様な状況になると誰もが同じように考えるのだろうと思いますが。
知財系オフ会@ワシントンD.C.開催のため渡米している間に,身内が1人亡くなりました。交通事故で突然亡くなりました。
オフ会当日の朝,DCのホテルでいつものようにサイトを更新しようとパソコンを立ち上げると,すぐにGoogleトーク経由でメッセージが届きました。
「メール見た?」
「今から読む」と返事してメールを開くと,身内が交通事故に遭ったとの内容。状況はかなり悪いらしい。すぐにGmailのビデオチャットを立ち上げ,詳しい内容を聞いた。
道路を横断中に車に轢かれたらしい。頭蓋骨は陥没し,足も損傷。意識はなくかなり厳しいとのこと。私が「いや,それでも奇跡的に回復して…」と言っていると画面の向こうで相手のケータイが鳴った。亡くなったことを告げる電話だった。
私は予定を変更して次の日の朝の便で日本に戻った(当初,オフ会の後,数日間DCに滞在する予定だった)。告別式には間に合い,お別れをすることができた。
新聞社サイトに載った記事によると,事故の現場は見通しの良い緩やかなカーブ。運転していたのは70代の女性だった。
亡くなった身内は高齢だったが元気な人だった。健康に対して非常に関心が高く,自らいろいろ調べ,日々体にいいものだけを適量食べ,適量の運動をしていた。100才まで生きることを目標にしていた。しかしこれらの努力は交通事故に対して全く無力だった。
私は年に1回会うくらいの関係だったのだが,最近私たち家族に会いたがっていたようで,そんな内容の電話を何度かもらっていた。しかし,11月には特許・情報フェアへの出展と知財系オフ会@DCがある。すぐに行くのはちょっと難しそうだから,それらが終わって日本に戻ったら会いに行こうと話していた。ほんとあとほんの少しだった。くやしい。
今回の身内の死は,「いつ突然何が起こるか分からない。だから,一瞬一瞬を悔いのないように過ごしていくことが大切だ。おまえはそうしているか?」と,私を問いただす。
もちろん,やらなければならないことややりたいこと全てを一度にこなすことはできない。しかし,悔いがない程度までやっているか? 特許・情報フェアや知財系オフ会などイベントが続いていたとはいえ,車でたった2~3時間の距離を会いに行くことが本当にできなかったのか?
そしてもうひとつ。自分自身についてもいつ何が起こるか分からない。今日の帰りに車に轢かれることだってあるわけだ。そのとき,家族は? 仕事は?。パテントサロンの更新はどうするのか? みんなが集まっているipippiはどうするのか?
もちろん何か起こったときのことを考えていないわけではない。保険には入っているし,仕事について遺言的な指示書を作ったこともある。しかし,現状で十分だろうか?
この数日間,こんなことが頭を巡っていました。
安らかに眠ってください。
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