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2008年6月の11件の記事

2008.06.30

コミュニティ・パテント・レビュー

ニュース記事が見あたらないのでパテントサロンには載せていませんが,コミュニティ・パテント・レビューの試行が始まります。この試行に関し,レビュアーの募集が始まっています。複数の関係者の方からお知らせいただきました。ありがとうございます。

コミュニティパテントレビュー
http://www.cprtrial-iip.org/

関連するニュースはこちら。
日本IBMや富士通など、特許登録に専門家の目を活用(2008/5/15)
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D1703S%2014052008

参考になりそうな情報はこちら。
米特許商標局、OSSコミュニティーとともに特許改善を目指す(2006/1/11)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0601/11/news050.html
※ニュースリリース
 IBM Leads in U.S. Patents for Thirteenth Consecutive Year
 Introduces Initiatives for Improved Patent Quality
 http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/19101.wss
 IBMが米国特許取得件数で13年連続の首位
 特許の品質向上を目指すイニシアティブを創設
 http://www-06.ibm.com/jp/press/20060111002.html
Peer to Patent - My Life Between Silicon Valley and Japan(2006/8/14)
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060814/p1
Peer-to-Patentパイロット・プログラム、改革を目指して発進(2007/8/17)
http://opentechpress.jp/opensource/07/08/17/0315234.shtml
※関連サイト
 Peer to Patent, Community Patent Review
 http://www.peertopatent.org/
ソフトウェア特許の権利かでコミュニティの知識活用
集合知による特許レビューの枠組み模索へ(2007/12/21)
http://www.atmarkit.co.jp/news/200712/21/ipa.html

試行の結果が楽しみです。


審査に役立てるという目的ではありませんが,パテントサロンでも,情報を広く募って公開・共有する仕組みをよく考えます。

公報データを取り込み,各公報データに対して,ブログのようにコメントをつけたりトラックバックを送ることができるようにするだけでも面白いと思います。このとき,各公報データにはパーマリンクが設定されていて,ソーシャルブックマークに登録できるようにします。すごい情報が蓄積されていきそうです。ワクワクしてしまいます(妄想しすぎ?)。

しかもこのシステム,かなり安価にできるはずです。新しい技術は必要ないし,オープンソースで用意できる部分もありそうです。ただ,公報データの入手と取り込みの部分は考える必要がありますね。容量は増えるばかりだし。

特許電子図書館の各公報データにパーマリンクが設定されるようになれば,もっと簡単にいろんなシステムを作ることができます。ソーシャルブックマークを実現するだけなら,公報データの入手も取り込みも不要です。

様々な人が公報を読んでブックマークする。そのときタグをつけたりコメントをつけたりする。もちろんフィードをはき出すようにするので,自分が興味を持ったブックマークを簡単にウォッチすることができる。いま最も注目されている公報を知ることもできる。自分にとって役に立つブックマークを作っている人にコンタクトをとることにより,そこからビジネスに発展する可能性もある。すばらしいブックマークを公開している隠れた特許調査のプロのような人が出てくるかも知れない。調査会社がPRのために使うこともできる。特許事務所が扱った出願を集めて紹介してPRすることができる。転職を希望している人が自分が書いた明細書の公報をまとめてアピールすることができる。などなど。

妄想はさらに膨らんでいきます。
いまさらですが,知財情報って,ITとかWeb 2.0とかによくなじみますね。

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2008.06.29

知財学会にひとりごと

今日6月29日は弁理士試験の論文試験でした。受験されたみなさま,お疲れさまでした。選択も受けられる方,がんばってください。

そして,6月28日,29日には,日本知財学会の学術研究発表会も開催されました。

日本知財学会 研究発表会
http://www.ipaj.org/research/research.html

知財学会については,パネラーとしてキーノートセッションに参加したことがあったりhttp://www.ipaj.org/archive/archive_02_040710_01.html,第1回の学術研究発表会では裏方として運営を少し手伝ったりしましたが,私自身は学会の会員ではありません。

従って,学会に対して何か言ったりする資格も権利も筋合いもありません。ということで,ちょっとひとりごとを。

「どうして学会の発表会を弁理士試験と同じ日にやるんだろう?」

今回だけではなく,これまでも数回重なっています。第1回発表会のときは短答と同じ日でした。

もちろん日程はいろんな要因に基づいて決められていると思います。他人の私なんかが言うまでもなく,弁理士試験を受ける数千人が参加することができなくなることもふまえた上で決められている日程だと思います。

しかし,普通に第三者が見て,なぜこの日に? と疑問を持ってしまうのも事実です。また,日にちが重なっているために,残念ながら発表会に参加できないという人がいることも事実です。

日曜日の夜,いくつもの「論文受けてきた!」とか「知財学会行ってきました」というブログを読みながら,こんなことを思いました。

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2008.06.12

知財系オフ会@名古屋 【開催案内・参加者募集】

名古屋で知財系オフ会を開催します。

  ■日時:2008年7月11日(金) 19時30分~
  ■場所:名古屋 名駅または栄

基本的に単なる飲み会です。知的財産に多少でも関心がある方でしたら,どなたでも参加することができます。性別年齢職業国籍など一切問いません。気軽にご参加ください。飲み会といっても,お酒を飲まなければならないなんてことはもちろんありません。飲まない方も気軽にどうぞ。

参加を希望される方は,下記連絡先までご連絡ください。

  ■連絡先:info@patentsalon.com
  ■連絡事項:氏名,所属(勤務先名,学校名など),コメント(任意)
  ■募集期限:2008年6月29日(日) 24時

1人でも参加者がいれば開催します(参加者が1人もいなかった場合は,私1人で名古屋の夜を堪能させていただく予定)。

また,当日参加された方で,知財系SNS ipippiへの登録を希望される方には,ipippiへの招待状を送らせていただきます。ipippiへの登録を目的に参加されてもかまいません。

みなさまのご参加をお待ちしております。

これまで,東京,大阪,福岡で知財系オフ会を開催してきました。今後,その他の地域でも開催していきたいと考えています。

※参考
 知財系オフ会@大阪
 http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/04/post_9e8c.html
 知財系オフ会@福岡 開催しました
 http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/05/post_d899.html

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2008.06.11

九天社が営業を停止

昨日,事務所の近くの青山ブックセンターで,ウィキペディアに関する本を買いました。

ウィキペディアで何が起こっているのか
―変わり始めるソーシャルメディア信仰

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4861672325/

前に書きましたが,私は以前からCGMサイトに関心があり,知財版Wikipediaの可能性を考えたりしているので,Wikipediaに関する情報はそれなりにウォッチしています。

この本は,ウィキペディア内で起こった問題について具体的に書かれていたりなど,これまでよくあったウィキペディアを絶賛する本や記事とはちょっと違います。参考になりそうな点が多かったので買いました。


そして事務所に戻って普通に仕事をしていると,tumblrやtwitter経由で九天社倒産の情報が入ってきました。ほんとか? 九天社は,上の本を出版している会社です。早速九天社のページにアクセスしてみました。

九天社 : ウィキペディアで何が起こっているのか 変わり始めるソーシャルメディア信仰
http://www.9-ten.com/bookdata/2323.php

九天社は2008年06月10日に営業を停止しました。
ほんとだ。私がもう少し早くこの本を買っていれば倒産しなくてもすんだかも知れないのに(そんなことはない)。九天社は「グーグル八分とは何か」なども出しています。

ということで,今後,九天社の本が手に入りにくくなるかも知れません。必要な本は早めに手に入れた方がよいと思います。知財系では,コンテンツビジネスや知財信託(コンテンツ系),Winny関連の本が何冊かあったと思います(他にもあるかも)。

私も早速アマゾンに発注しました。今回も,tumblrやtwitterのおかげで,素早く情報を知ることができました。

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2008.06.10

御木本幸吉生誕150年展

養殖真珠の発明で有名な御木本幸吉に関するイベントが開催されます。

御木本幸吉生誕150年展-クラシックジュエリーやエジソンの手紙も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000000-hsk_gz-l13


以前,「うま味」を発見した池田菊苗博士が十大発明家に選ばれていることを書きました。

うま味発見のドキュメンタリードラマ上映会
http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/05/post_8eb6.html

御木本幸吉も十大発明家に選ばれています。

十大発明家
http://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/judai.htm
日本の十大発明家 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8D%81%E5%A4%A7%E7%99%BA%E6%98%8E%E5%AE%B6


御木本氏はエジソンとも交流があったのですね。上の記事で初めて知りました。

このイベント,面白そうなのでぜひ行ってみようと考えているのですが,ちょっと気がかりなのが,会場が銀座のミキモト本店だという点です。何となく男ひとりでは入りにくそうな気がします。かといって女の人と一緒に行くと「この真珠きれいね。意外と安いじゃない」なんて言われたりするかも知れないし。がんばってひとりで行くことにします。

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2008.06.09

ネットとリアルを併用した知財系コミュニティ

先週,知財系オフ会に連続して参加しました。

まずは水曜日。私が定期的に開催している会で,知財系の人が比較的多く集まる飲み会です。参加者は10数名でした。数年ぶりに参加された方がいたり,普段はあまり会えない首都圏の方が出張のついでに来られたり(1人は米国在住),ブログやtwitterでは知っているけれどリアルでは初対面という方が来られたりして,とても盛り上がりました。

次は金曜日。知財系SNS ipippi内に作られている趣味系(食べ物関係)のコミュニティのオフ会が開催されたので,それに参加しました。参加者は約10名。話も面白かったですが,食べ物系のコミュニティということで,食事もおいしかったです。

そして最後は土曜日。これもipippi内のコミュニティのオフ会です。弁理士試験合格者のコミュニティで,登録メンバーは100名あまり。現在ipippiの中で最も大きなコミュニティです。

オフ会の参加者は約80名でした。私は弁理士試験合格者ではないのでこのコミュニティのメンバーではないのですが,ipippiの管理人ということで,ゲストとして呼んでいただきました。

盛り上がった一次会のあと,50名強が参加した二次会にも出席。ここでも多くの方と話をしました。そして二次会終了後,約10名でカラオケへ。帰りは始発でした。カラオケでオールなんてかなり久々です。そもそもカラオケに行ったのさえ5~6年ぶり。私はパテントサロンの社歌(2曲ある)を歌いました。


これらのオフ会を通して,あらためて,コミュニティはネットとリアルの併用がポイントであると痛感しました。

ブログやtwitterで知って,会ってみたいと思った人といよいよリアルで会うというときには,いつもウキウキします。そして会話が始まると,すぐにいきなり盛り上がります。相手のプロフィールや考え方などをある程度知っているからです。

そして面白いのはこのあとで,リアル終了後,ネットでブログやtwitterの発言を読むたびに,リアルで会ったその人のことがイメージできるので,リアルで会う前よりも,よりしっかり内容が伝わってきます。

これは,ネットで最初に知った人に限らず,リアルの場で初めて知り合った人の場合も同じです。リアルで出会い話したことがある人が書いたものは,内容をより実感することができます。

今回も,土曜日のオフ会について書かれたブログをいくつか読んだのですが,相手をイメージして読むことができてとても面白いです。そして,再びリアルで会うことがとても楽しみになります。

ネットとリアルの併用がコミュニティのポイントなのです。


ということで,このネットとリアルを併用した知財系コミュニティをもっと増やしていくことを目的に,パテントサロンでは,知財系オフ会を開催しています。

これまで,東京,大阪,福岡で開催してきました。次は名古屋を予定しています。詳細は後日お知らせします。

みなさん,名古屋でお会いしましょう。

【追記】
オフ会でお話しさせていただいたみなさん,ありがとうございます。またお会いしましょう。あまり話ができなかったみなさん,またの機会を楽しみにしています。オフ会を企画・運営していただいた幹事の方々,よい機会をありがとうございます。とても感謝しています。

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2008.06.06

AdWords広告。「パテントサロン」で検索すると...

AdWords広告について,商標権侵害に関するニュースがありました。

グーグル vs. ルイ・ヴィトン、AdWordsを巡る商標権侵害裁判は欧州裁判所へ
http://www.computerworld.jp/topics/google/110709.html

検索広告における商標に関するニュースはかなり古くからあります。まとめたページがこちら。

Google 検索広告商標問題
http://www.patentsalon.com/topics/google_ad/


ところで,「パテントサロン」でGoogle検索すると,パテントサロンではない企業などのAdWords広告が表示されることがあります。

パテントサロン - Google 検索
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%83%91%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%B3&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

これまでに,「パテントサロン」を使用している広告を数種類確認しています。法的にどうかという点はおいておいて,これらはいずれも弊社とは全く関係がありません。広告を見た方から,パテントサロンと関係があるのか? 提携しているのか? と聞かれることがありますが,そのようなことは全くございません。

検索広告やSEOでは,これからも商標に関する問題が出てくるような気がします。

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2008.06.03

青本第17版

工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第17版〕が出版されましたね。16版が2001年8月の発行ですから,約7年ぶりの発行です。長かった。

工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第17版〕
https://www2.books.jiii.or.jp/store/top_f.jsp

発行元である発明協会の方からご献本いただきました。ありがとうございます。ご献本いただいた本は,パテントサロントップページ右側欄の【話題の本】コーナーに,最低2週間,掲載させていただいています。

17版になってさらに厚くなりましたが(200数十頁増えて1,904頁になった),気になるところから読んでいきたいと思います。まずは出願公開の請求から押さえよう。

青本第17版

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2008.06.02

命をかけて仕事に取り組んでいるか?

知的財産権研究会100回記念シンポジウムに参加してきました。

知的財産権研究会100回記念シンポジウム
http://www.lexisnexis.jp/seminar/symposium/default.htm

特許系のイベントやセミナーだと,大抵は参加者の中に知り合いがいたり講演者が知り合いだったりするのですが(なので途中で寝たりすると気まずい),今回は著作権なので,事務局の女性1人以外には知り合いがだれもおらず,借りてきた猫のようにおとなしく参加してきました。

このシンポジウムについて書かれたブログのひとつがこちら。

中山信弘氏の情熱
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6a250f427f466cbda2e39990c7286cf0

中山先生は,「私の意見」と前置きをされながらも(といっても私たちが「私の意見」と言うのとはかなり意味合いが違う),強く明確に意見を話され,上の記事にあるようにわたしも茫然と聞いていました。

特に権利期間の延長について,命をかけて阻止する,と言われたときには,思わず「お~」と声が出てしまいました。

権利期間延長の是非はおいておいて(パテントサロンは意見を持たないし述べない。ニュースを紹介することに徹する),「命をかけて」という言葉は簡単に言えるものではありません。これも,例えば私が飲み屋で「俺は情報を回すことに命をかけているんだぁ」と言うのとは,重みが違います(私もウソを言っているわけではなく,重さの問題)。

この様な場面をナマで体験すると気合いが入ります。参加して本当によかった。重さはかなり違いますが,さらに力を入れて自分の役割を果たしていこうと思いました。

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2008.06.01

【6/2追記】上に立った人への尊敬の気持ちに共感した話

栗原潔のテクノロジー時評Ver2を読みながら,泣きそうになってしまいました。

人の上に立つとはこういうことかと思った話
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2008/05/post-584e.html

強く感銘を受けた理由は,自分の体験とダブったからです。1999年に株式会社リコーの知財部を辞めて独立したときに,同じような体験をしました。

通夜,告別式に参列
http://cytech.way-nifty.com/blog/2005/12/post_b577.html

松村貞夫氏に対しては,もちろん感謝しているのですが,それよりも尊敬とか人の大きさとか,そういった気持ちの方が圧倒的に大きいです。

栗原氏の記事で引用されているページ(http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_cd1a.html)にこんな記述があります。

この話をしてくれたいとうさんは、目に明らかに尊敬の色を浮かべて、内田勝氏を「講談社最後の伝説の編集者だ」と言っていました。
ほんと尊敬です。

こういう体験をしたからこそ,自分もいつかそのような人間になりたいと思ってはいますが,まずは,この体験,尊敬の気持ちを,大切にしていきたいと思います。

【6/2追記】
いとうせいこう氏ご本人がブログでこのことについて書かれています(http://ameblo.jp/seikoito/entry-10102261580.html)。事実は上で紹介した記事とは若干異なるようで,栗原氏の記事,たけくまメモにもそれそれ訂正・追記が入っています。いとう氏は「事実はより面白い方向に違う」と書かれています。私が共感した「尊敬」という点では,「事実はより上位の方向に違う」と感じました。「さあ、行きなさい」か... また泣きそうになってしまいました。

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みんなでつくる知財系サイト

「Business Blog & SNS World 08」というイベントに行ってきました。

Business Blog & SNS World 08
http://www.idg.co.jp/expo/bbsns/

サイトに書かれてあるとおり「CGMツールのビジネスシーンにおける活用方法を提案するコンファレンス&展示会」で,SNSやブログツールなどの展示やセミナーが行われていました。

弊社では,パテントサロンで知財に関する情報を紹介していますが,情報を紹介すること自体が弊社の目的ではありません。弊社の目的は以下の通りです。

知的財産に関する情報を流動させることにより,知的財産の活用を促し,もつて産業・文化の発達・発展を通じて,幸福な社会の実現に寄与する。
知的財産に関する情報を流動させることがポイントであり,パテントサロンで行っている情報の紹介は,目的を達成するための手段のひとつです。

その他の手段としては,今のところ,知財系SNS ipippiを運営したり,リアルな知財系オフ会を開催したりしていますが,これからも様々な手段を検討・実行していくつもりです。

そんな中,現在興味がある手段のひとつが,みんなが情報を持ち寄って公開するシステムです。例えば,Wikipediaの知財版とか,知財に特化したソーシャル・ブックマーク・システムなどが面白いのではないかと考えています。情報は,パテントサロンのようにひとりで集めて紹介するより,みんなで持ち寄って紹介し合った方が,より広くより早く流動すると考えているからです。

ということで今回イベントに参加しました。それほど大きくないイベントだったのですが,各種システムを運営している会社や作っている技術者と直接話をすることができ,非常に有益でした。

CGM的なサイトを運営するにあたって最も悩むところが,コンテンツのコントロールができない点です。パテントサロンは私だけが編集しているので,よい点も悪い点も含め,内容は100%コントロールできています。しかしCGMだとそうはいきません。偏った情報,誤った情報,誹謗中傷,営業的な性質が極端に高い情報など,問題となりそうな情報が掲載される可能性があります。何も対策を取らないと,非常にリスクが高いサイトになってしまいます。さらに悪影響は,該当するサイトのみならず,同じく弊社が運営している他のサイト(パテントサロン等)にも及ぶ可能性があります(信頼は一瞬で簡単に崩れる)。CGMはかなり危険です。

このあたりを考慮する必要はありますが,なんとかよい方法を見つけて,さらなる情報の流動を実現していくつもりです。

■関連記事
 Web 2.0 と知財担当者(2005/11/30)
 http://cytech.way-nifty.com/blog/2005/11/web_20__3540_4.html
 知財情報のWeb 2.0化がスタート(2007/3/8)
 http://cytech.way-nifty.com/blog/2007/03/web_20_d41b.html
 

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