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2008年5月の8件の記事

2008.05.27

知財系オフ会@福岡 開催しました

知財系オフ会@福岡を開催しました。

知財系オフ会@福岡 【開催案内・参加者募集】
http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/05/post_3636.html

参加の申込みが全くない可能性も高いという予想が大きく外れ,最終的には私を含めて11名が参加しました。参加されたみなさま,ありがとうございます。お疲れさまでした。

オフ会は19時30分頃から約3時間,その後数名で2次会に行き,最後は中州の屋台のラーメンで締めました。ホテルに戻ったのは2時30分頃でした。

参加者は,特許事務所や企業で知財関連の仕事をされている方が多く,また弁理士の方が多かったです。

いろんな話をしました。中でも九州地区の知財に関する話題が多かったことが特徴的でした。ほんの一部を紹介すると,工場などの現場は九州地区にあるのだけれど知財業務は東京で行っているケースについてとか,九州地区は弁理士や知財人が少ないとか,九州地区に優秀な知財の人財を増やすにはどうすればよいかとか,東京と比べたときの賃金の差とか,九州地区の中小企業における知財の現状の例とか,九州地区における弁理士試験の受験勉強の実情とか,などです。

これまで東京と大阪でオフ会を行ってきましたが,東京はともかく,大阪では,話題にならないわけではありませんが,これほど地域の話題が多くを占めるということは,いままでありませんでした。

私は東京でしか働いた経験がないので,この様な地域の話題は非常に参考になり,また考えさせられることがとても多かったです。何かで読んだり聞いたりしたことはあっても,その地域で仕事をされている方に,直接,しかも現地で話を聞かせていただけたことは,とても有意義でした。今すぐ具体的になに,というわけではありませんが,今後も知財に関する仕事を継続していくにあたり,いろんな形で効いてきそうです。みなさん本当にありがとうございます。

今回この様なオフ会を経験したことにより,これからも継続して全国各地(いずれは海外でも?)でオフ会を開催していきたいとより強く思いました。今のところ次回の予定は未定ですが,希望がありましたらお知らせください。

【追記】
焼酎とてもおいしかったです。このところ,健康(正確には体重)のことを考えて,オフ会でもアルコールは最初の乾杯だけにすることが多かったのですが,今回は,最後まで,芋のロックで通しました。これほど飲んだのは久しぶりです。おいしかった。しかも翌朝は頭がすっきり。仕事がはかどっています。

【業務連絡】
今回のオフ会に参加された方で,知財系SNS ipippiへの参加を希望される方はご連絡ください。招待状を出させていただきます(オフ会の場でお知らせすることを忘れていました)。

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2008.05.22

知財人の地域別分布と知財系オフ会

ご案内しています通り,知財系オフ会@福岡を開催します。

知財系オフ会@福岡 【開催案内・参加者募集】
http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/05/post_3636.html

5月22日11時30分現在の参加者は5名です。みなさまにお会いできることをとても楽しみにしています。

ところで,知財人の地域別分布は,かなり偏っています。非常に古いデータですが,2002年に行ったパテントサロン読者アンケートの結果は,以下の通りです(回答件数は417)。

第1回 読者アンケート 集計結果 問 21 都道府県名
http://www.patentsalon.com/info/enquete001/result_21.html

東京およびその近郊にかなり多く集まっていて,次に大阪近辺に小さな山があり,あとは愛知,福岡あたりにほんの少し集まりが見られる程度です。弁理士会が公開している日本弁理士会会員の分布状況(こちらは2008年3月のデータ)でも同じような傾向が見られます。

日本弁理士会会員の分布状況(PDF)
http://www.jpaa.or.jp/about_us/information/pdf/kaiinbunpu.pdf

この分布を見ると,東京,大阪以外では,知財人が少ないために,知財系オフ会を開催することは難しいと思われます。実際今回の福岡でのオフ会については,参加の申込が全くない可能性がかなり高いと考えていました(福岡の夜を1人で堪能しようとちょっと楽しみにしていた)。

しかし一方で,知財人が少ないということは,知財人同士のつながりやコミュニティが形成されにくい状況であるといえます。パテントサロンとしては,この様な地域でこそ,オフ会を開催していきたいと考えています(参加の申込がなかった場合に1人で夜を堪能できるという特典もついているし)。

今回のオフ会に申し込まれたある方から,「九州では知財に従事する者が少ないので情報交流の機会が限られてる。今回の知財系オフ会を通じて交流が広がることを期待している」という内容のメッセージをいただきました。オフ会が新たな交流のきっかけのひとつになれば,これほど嬉しいことはありません。

また,九州地区以外の方からもいくつかメールをいただいています。今回の福岡でのオフ会には参加できないが,ぜひ自分の地域でもやってほしい,という内容のメールです。今後,他の地域でも開催していきたいと考えています。

まずは福岡でのオフ会,とても楽しみにしています。福岡のみなさま,よろしくお願いいたします。

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2008.05.19

【5/20追記】「国際特許」ってできたの?

今日見つけたこのニュース。

損害保険ジャパン、損害分析システムで「国際特許」取得
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q2/571553/

損害保険ジャパンは2008年5月中に、独自開発の「損害分析システム(ダメージ・プロッティング・システム)」に関連するビジネスモデル特許で「国際特許」を取得する。(記事より)
またです。これはよく間違って使われる表現です。国際特許や世界特許なんてものは存在しません。PCT出願か,あるいはいくつかの国で権利を取ったことを,国際特許とよんでいるのです。と思って記事を読んでいくとこんな記載が。
国際特許の取得には、日本・米国・欧州それぞれでの特許登録が必要。2000年に各地で出願して2006年までに日本と米国では特許を取得し、残る欧州特許庁からも2008年3月に特許の承認通知書を受領した。(記事より)
えっ。この断定的な記載はなに? 日本・米国・欧州それぞれで権利を取ったら,国際特許というものの取得になるの? これは知りませんでした。

詳しい内容が記されているリンク先を見ると,弁理士のコメントが掲載されていて,その中でも「国際特許」という言葉が使われています。

ついでに損保ジャパンのサイトを見ると,関連するニュースリリースが掲載されていました。

「輸送中車両の損害分析システム」欧州で特許取得
―日・米・シンガポールをあわせ世界の主要拠点で―
(PDF)
http://www.sompo-japan.co.jp/news/download/200805021400.pdf

このニュースリリースの中でも「国際特許」という言葉が使われています。ただし,国内・海外で特許を取得していくというような意味で使われています。

さて,整理します。

 (1)国際特許という制度が存在する。それを私が知らないだけ。
    出願公開の請求が思い浮かばなかったときと同様,
    自ら知識不足を露呈している。
 (2)弁理士のコメント部分も含め,記者による記述に正確さが欠けている。
 (3)この整理自体も間違っている。他の正しい解釈がある。

さて,どれでしょうか?


【5月20日20:31追記】
このニュース記事に変更が加えられたようです。複数の読者の方から教えていただきました。ありがとうございます。

損害保険ジャパン 損害分析システムのビジネスモデル特許で、損保業界初の「国際特許」取得に成功
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20080516/301999/

※「国際特許」という言葉に正式な定義はないが、同社は、日本・米国・欧州の3極で特許が成立したことを指している。
■変更履歴
・国際特許の定義について分かりづらい点があったため加筆しました
・最後から3段落目の「既存特許との類似性」に関する記述で不正確な点があったため修正しました [2008/05/19 16:00]
ということで,このニュース記事で使われている「国際特許」という言葉は,弁理士のコメント部分も含め,日米欧で成立した特許のことを指すそうです。

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米国税関でPCのデータが丸ごとコピーされる!?

ちょっと驚いたニュースがこちら。

米国税関が新制度を近くスタート、入国者が所持するPCのデータを丸ごとコピー

http://www.technobahn.com/news/2008/200805161507.html

この新制度の是非や効果についてはおいておいて,最初に気になったのが,物理的に「外国から米国に入国する全ての人が所持するPC に保管されているデータを入国審査時にハードディスクごと丸ごとコピーする」なんてことが可能なのか? という点です。怪しい感じがします。

ということで,英ガーディアン紙にあたってみることにします。

サイト(http://www.guardian.co.uk/)にアクセスして,キーワード「US password」で検索してみました。見つかった記事がこちら。これが元記事だと思われます。

Taking your laptop into the US? Be sure to hide all your data first
http://www.guardian.co.uk/technology/2008/may/15/computing.security

ざっと読んだところ,これが元記事だとすると,上の日本語の記事は,ちょっとニュアンスが違うようです。ただ,いずれにしても,PC内のデータをチェックすることについて書かれています。


空港の手荷物検査場でのパソコンのチェックは,今でも行われていますね。本当にパソコンであるかどうかを確認するために,その場で電源を入れさせられることもあります。

ここで注意しなければならないのが,ACアダプタを必ず手荷物にすることです。パソコンのバッテリーが切れて電源が入らなかった場合,ACアダプタが手元にあればそれを使うことができます。しかしスーツケースに入れて預けたりしていると,パソコンの電源を入れることができません。こうなるとかなり面倒なことになりそうです。機内でパソコンを使う予定が無くても,ACアダプタはパソコンと一緒に持ち歩くことをおすすめします(必要に応じて変換プラグや変圧器も)。


ところで,私の場合,比較的長期間にわたって旅行や出張で出かける場合には,パソコンを2台持参します。2台持ち歩いていれば,1台が壊れてもパテントサロンの更新が滞ることはありません。

ということでパソコン2台をディバックに入れて手荷物検査場に向かうわけですが,今までのところ,大きな問題になったことはありません。2台ともおまえのか?と聞かれたことが何度かあるくらいです。

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2008.05.14

知財系オフ会@福岡 【開催案内・参加者募集】

福岡で知財系オフ会を開催します。

  ■日時:2008年5月26日(月)19時~ →19時30分~
  ■場所:福岡 天神

基本的に単なる飲み会です。知的財産に多少でも関心がある方でしたら,どなたでも参加することができます。性別年齢職業国籍など一切問いません。気軽にご参加ください。飲み会といっても,お酒を飲まなければならないなんてことはもちろんありません。飲まない方も気軽にどうぞ。

参加を希望される方は,下記連絡先までご連絡ください。

  ■連絡先:info@patentsalon.com
  ■連絡事項:氏名,所属(勤務先名,学校名など),コメント(任意)

1人でも参加者がいれば開催します(参加者が1人もいなかった場合は,私1人で福岡の夜を堪能させていただく予定)。

また,当日参加された方で,知財系SNS ipippiへの登録を希望される方には,ipippiへの招待状を送らせていただきます。ipippiへの登録を目的に参加されてもかまいません。

みなさまのご参加をお待ちしております。

これまで,東京,大阪で知財系オフ会を開催してきました。今回,プライベートな用事で九州地区に行く予定ができたため,それに便乗して福岡で開催することにしました。今後,その他の地域でも開催していきたいと考えています。

※参考
 知財系オフ会@大阪
 http://cytech.way-nifty.com/blog/2008/04/post_9e8c.html

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2008.05.09

iPodへの私的録音録画補償金の課金についてのアンケートが行われています

copyrightさんが行っているアンケートはこちら。

iPodへの私的録音録画補償金の課金についてのアンケートを行っています
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20080509/p2

私的録音録画補償金の課金については,パテントサロンとしては意見はありませんが(パテントサロンは意見を一切持たないし述べない。意見を表すと情報の紹介の仕方にバイアスがかかっていると受け取られる可能性が出てくるから。パテントサロンはニュースや情報の紹介に淡々粛々と徹する),広く国民に関係していることでもあり,多くの人が関心を持ち,現状を知り,意見を持つことが重要です。

関連ニュースを下記ページにまとめています。
アンケートに答える際に,よかったら参考にしてください。

トピック 私的録音録画補償金制度
http://www.patentsalon.com/topics/remuneration/

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2008.05.08

くいだおれ太郎 ブランドと思い入れ

このところ,くいだおれ太郎の商標権に関するニュースが流れています。例えば今日のこちらのニュース。

くいだおれ人形買収でファンド 問い合わせ相次ぐ
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080508/trd0805081217004-n1.htm


そんな中,情報を集めているときに読んだ記事がこちら。くいだおれ総務部のブログに書かれている記事です。

大阪名物くいだおれ 総務部のブログ: 太郎のお出かけ
http://cui-daore.sblo.jp/article/14721563.html

これを読むと,いかにくいだおれ太郎(次郎も)を大切にしているか,大事に扱っているかが,ひしひしと伝わってきます(お客さんを大切にしていることも伝わってくる)。大切に大切にしてきたんですね。感動しました。ウルウルしてしまいそうでした。

私も,我が愛娘パテントサロンはとても大切で,毎年誕生日にはケーキを買ってお祝いしたりはしていますが,くいだおれはほんとすごい。すばらしいです。

ブランドについては,ブランド戦略とか商標の価値とか,いろんなところでいろんなことが書かれたりしています。それはそれで大切なのですが,個人的には,まず,そのブランドにどれだけ思い入れがあるか,どれだけ愛着があるか,という点が最も大切で,全てはそこからスタートだと考えています。

ですから,会社を買収したときに,買収先の社名の方が知名度が高いから,いままで使ってきた社名を捨ててそちらに社名を変更するなんてことは,ビジネスとしては正しいことだとも思うのですが,私にはどうしても考えられません。

くいだおれブランド,すばらしいです。これからもみんなに大切に大切にされることを強く強く願います(また見に行きたくなってしまった)。

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2008.05.02

うま味発見のドキュメンタリードラマ上映会

特許を扱ったドラマが公開されます。

東京大学との共催による うま味発見のドキュメンタリードラマ「AMBITION(志)」 フィルム公開上映会 観覧希望者募集 東京大学理学部・小柴ホールにて5月24日(土)開催
http://www.ajinomoto.co.jp/press/2008_03_21_2.html

今回、うま味発見から100周年を迎え、池田博士が「うま味」を発見後、調味料の製造法特許を取得してから事業化するまでを、ドキュメンタリードラマという形で制作しました。(サイトより)
このドラマ,とてもおもしろそうです。発見から権利化,そして事業化まで描かれている点がポイントですね。鈴木三郎助氏の話も出てくるのでしょうか。非常に興味があります。

また,サイトにはこんな記載もあります。

池田菊苗博士によって発見され、命名された「うま味」は、甘味、酸味、塩味、苦味と並ぶ基本味の1つで、「うま味」という表記も池田博士が定めたものであり、海外でも「umami taste」として 知られています。(サイトより)
ちょっと気になったので,英語版Wikipediaで調べてみました。ちゃんと載っています。すごい。

Umami - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Umami


ところで,池田博士は確か日本の十大発明家に選ばれていたはずだと思い,ちょうど今日虎ノ門で打ち合わせがあったので,その帰りに特許庁に寄り道してきました。特許庁1階のロビーには,日本の十大発明家のレリーフが飾られているのです。

いました池田博士。レリーフの下には業績が記されています。

池田菊苗@特許庁

久しぶりに特許庁に来たので,他のレリーフを見たり,興味があるパンフレットをもらったり,地下の食堂でカツカレーを食べたりして帰りました。


このドラマの上映会,先着順で申込を受け付けているようなので,興味がある方はお早めにどうぞ。

私は非常に興味があるのですが,どうしても当日の都合がつかず(九州にいる予定),見に行くことができません。う~ん,残念。この上映会以外に見られる機会はないのだろうか?

特許を扱ったドラマはそれほど多くありません。有料無料に関わらず,ぜひ何らかの方法で広く公開してほしいです。味の素と東京大学に期待します。

※参考
十大発明家
http://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/judai.htm
日本の十大発明家 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8D%81%E5%A4%A7%E7%99%BA%E6%98%8E%E5%AE%B6

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