知財情報のWeb 2.0化がスタート
Open Call From the Patent Office
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/03/04/AR2007030401263.html
記事によると,米国特許庁が,Web 2.0的な試みをスタートします。
出願された特許をweb上に公開し,それに対してweb経由で広く技術者などからコメントを求め,得られたコメントを特許審査に利用するという試みです。Wikipediaの様に,集合知を利用して審査を行おうとするもののようです。
すごくおおざっぱにいうと情報提供のweb版という感じだと思いますが,今,時代はWeb 2.0(食傷気味ですが)。提供されたコメントは公開され,またフォークソノミー的なものも用意されるのではないかと思います。
一昨年くらいから,知財情報のWeb 2.0化には非常に関心があって,いつどこが始めるのだろうかと思っていました。今回は特許庁でしたが,知財情報のWeb 2.0化は,ビジネスチャンスとして非常に大きな可能性を秘めていると考えています。
例えば,各公報に対してブログのようにコメントやトラックバックをつけられるようにするとか,ソーシャル・ブックマーク・システムを使って社内オリジナル分類の付与やパテントマップの作成に利用したりなどが考えられると思います。特許公報がパーマリンクで公開されれば,いろんな利用ができそうです。
これらを社内で公開して利用してもいいし,システムとして提案・販売することもできるでしょう。同じ様な機能を持ったシステムが企業向けなどに提供されていますが,Web 2.0という観点で少し見直すと,もっと簡単に実現できたりとか,気軽に使えたりとか,それでいて効果を実感しやすくなったりとか,そんな可能性があるような気がします。
知財情報の流動を目的としているパテントサロンとしては,公報を対象とした「IP・ソーシャル・ブックマーク・システム」を広く公開して使ってもらうサービスなんてやってみたいですね。優れたブックマークを作成している人や企業に注目が集まることも考えられ,知財人財の発掘や,自己 or 自社PR等の効果も出てくるかもしれません。
かなり面白そうです。
※関連記事
Web 2.0 と知財担当者
http://cytech.way-nifty.com/blog/2005/11/web_20__3540_4.html
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