情報の流動≠情報の発信
地元住民が記者――米の地元紙が提唱する住民参加型ジャーナリズム
パテントサロンが目的とするところは,
情報の流動であり,情報の発信ではない。
必要なところに必要な情報が流れさえすれば,言い換えれば,
その情報を知って喜ぶ人のところにその情報が伝わりさえすればよい。
その情報が伝わることが大切なのであって,
誰がその情報を伝えたかということはどうでも良いことだ。
現状では,パテントサロンは各種情報を集めて紹介(≒発信)しているが,
情報を発信することは,必ずしも重要なことではない。
大切なのは,情報がしっかり伝わるしくみを作ることである。
パテントサロンが情報を集めて紹介する,という形式では,
紹介できる情報の量,範囲,深さには限界がある。
少人数の編集部が集める情報なんて,高が知れている。
一方,パテントサロンには,
メールなどで読者の方々から様々な情報が寄せられてくる。
読者の方々,本当にありがとうございます。
たとえば,トップページにも書いたが,
昨日の日航と全日空のニュースでは,多くの方から情報をいただいた。
大手ニュースサイトがニュースとして流す前から,
対象権利の特許番号はもちろん,
この権利について以前からちょっと話題になっていたなど,
関連する情報もいくつか寄せられていた。
しかし,これらいただいた情報については,
結局はパテントサロンに載らなければ多くの人には伝わらない。
情報が伝わるまでにはタイムラグが生じる。
また,読者としては,情報を提供したって,
結局はパテントサロンが紹介するというのでは,
あまり面白くないと思うかもしれない。
そうだとしたら,集まる情報の量は増えないだろう。
多くの人が情報を持ち寄り,
それを直接みんなに紹介することができれば,
より多くの情報が,より早く流動し,伝わっていくかもしれない。
こんなしくみはできないだろうか?
もちろん,流動する情報の確からしさについては十分考える必要がある。
確からしさを見極める力が各自に必要なのは当たり前として,
そのうえで,できるだけ確からしさを保ちながら
情報が流動するしくみにすることが必要だ。
情報の確からしさを考慮した情報流動システム,
このあたり,今後の課題である。
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